新しいおうちでの卒業犬(現在名:なぎ)の様子!
京都動物愛護センター(以後,「センター」と呼ぶ)では、府市一体となって犬猫の譲渡事業を推進しています。
昨年度、センターを卒業した保護犬(現在名:なぎ)について、飼い主さんにお話を伺いましたので、御報告いたします。
おうちでのなぎ。立派になりました。
〇センターで譲渡を受けられたキッカケについて
以前飼っていた愛犬を亡くし、3~4年は新たに飼う気持ちにはなれなかったのですが、こどもたちが独り立ちする前に、もう一度犬と一緒の生活を送れたらと思いました。ペットショップで犬を購入することは、命の売り買いをするようで少し抵抗があったので、保護犬を検討しました。
〇なぎと初めて会ったときの印象について
野犬や保護犬は初めて会った人には寄ってこないイメージがありましたが、なぎちゃんは初めて会ったときでも、こちらに近づいてきてくれました。
次の日家族全員で会いに行ったとき、なぎちゃんは家族一人ひとりに寄ってきてくれました。また、以前飼っていた愛犬に雰囲気が似ていることもあって、とても親しみを感じました。
娘さんとの2ショット。2人とも笑顔がステキです。
〇なぎの譲渡後の様子
なぎちゃんが隠れたいときに隠れられる場所をサークル内に作っていたのですが、最初の2~3週間は、まったく出てきませんでした。そこから顔を出せるようになってからも、サークルから一歩足を出せるようになるまでさらに3ヶ月くらいかかりました。やはり、環境が変わったことで怖がっている様子がありました。
今では、なぎちゃんが出たいときにサークルから出てきてリビングでのんびり過ごしたり、家族一人ひとりに甘えに来てくれたりしています。
〇なぎを貰い受けてからの家族の生活の変化について
毎日とても楽しくなりました。なぎちゃんの話で家族の会話も多くなりました。
家族のLineグループはなぎちゃんの写真や「今日はこうだったよ!」というなぎちゃんの話でいっぱいです。
お母さんと娘さんと。とても幸せそうですね。
飼い主さんからお伺いしたお話は、以上になります。
なぎは野犬の子犬です。野犬は新しい場所や人が苦手で、慣れるまでかなりの時間がかかります。なぎは野犬の中では人馴れしている方ではありましたが、一緒に過ごす人や環境ががらりと変わると、なぎの心理的負担が大きくなるおそれがありました。
飼い主さんはなぎを家に連れて帰るまでに、何か月もセンターに通ってなぎと触れ合ってくれました。また、なぎがお家で安心できるなぎ専用のスペースを作り、トライアルに入った後も、決して焦ることなく、なぎのペースに合わせて接してくださいました。
野犬と一緒に暮らすことは、慣れてくれるまで時間がかかったり、いわゆる家庭犬と違うところが多く、飼い主さんにとって心労が絶えないこともあるのですが、その時期を乗り越えなぎが飼い主さん一家の一員となって、私たち職員も本当に嬉しく思っています。
センターに収容される動物がいなくなり、人と動物とが共生する社会を築くために尽力してまいりますので、皆様お力添えのほど、宜しくお願いいたします。